月曜日は最悪だとみんなは言うけれど

読むのに10日ほどかかった。毎日の通勤時間に片道20分ずつ10日間しっかり読み通した。
だから通勤時間だけを使って読めた、という意味ではぼくとしては早く読めたと思っている。(最後のいくつかの短編とあとがきは今こうして読み終えたわけだからすべてというわけではないけど)
これだけすんなりと読書を進められる文体はなかなかない。村上春樹の文章はぼくの頭にしっかりとフィットしているみたいだ。
他の作家(翻訳者)の文章では、どうしても読んでいる途中で集中力が途切れてしまったり、文章の理解に時間を費やしてしまったりして、いまいち楽しめないことが多い。
村上春樹の文章は「やかんで沸かして一晩おいたウーロン茶」みたいに熱すぎることなく、冷たすぎることなく、ちょうど良い温度でがぶ飲みできるわけである。
なんていうか、活字の上をドライブしてる感覚になれるような、ぼくにとってそんな作家です。