Best of my books

こんな、はてな質問が出てました。あなたの人生に衝撃を与えた1冊を教えてください。 簡単な内容と… - 人力検索はてな
質問の面白さに比べて回答のつまらなさが目立ってる感じがしますが、ぼくのマイベストはなんだろうと考えてみました。
これから何冊も本を読んでいくことになると思いますが、現時点で評価するなら、間違いなくこの本です。それは小説や自己啓発でもなく、漫画です。

ヒミズ 1 (ヤンマガKC)

ヒミズ 1 (ヤンマガKC)

ヒミズ(2) (ヤンマガKCスペシャル)

ヒミズ(2) (ヤンマガKCスペシャル)

ヒミズ(3) (ヤンマガKCスペシャル)

ヒミズ(3) (ヤンマガKCスペシャル)

ヒミズ(4)<完> (ヤンマガKCスペシャル)

ヒミズ(4)<完> (ヤンマガKCスペシャル)

この漫画のすごいところはいくつかあって、そういうことを1つ1つまとめていくのはとても大変なことなんだけど、めっちゃくちゃ面白くて、めっちゃくちゃ重苦しい。
罪と罰」や「車輪の下」の漫画版と捉えてもよいかもしれない(決して誇張した意味ではない)。特にラスコーリニコフのような重苦しさを最後まで抱えてしまう主人公に胸を打たれる。
この漫画で作者が伝えたいこと、それは「人生だからってそんなに気張る必要はないんだよ」ということではないだろうか。サリンジャーがフラニーとゾーイで書いているように。
稲中に代表されるギャグ漫画家が、これだけシリアスな漫画を描けるということにも注目しなくてはいけない。
...ということを色々書いていくと、この漫画に感じることがとても多いことに気づかされる。