たまにのティム・オブライエン

夏目漱石の小説を読んでいると、人の思想に対する描写がこと細かく現れてくる。その描写の仕方は見事だし、それだけで読む価値があるとも言えるのだけど、あんまりそういう文章ばっかり読んでると、気が滅入ってくる。
こういう時にはスピード感があって少々クレイジーティム・オブライエンの小説がうってつけだ。ぼくは早速ニュークリアエイジをひっぱりだしてきて読み始めた。流れるような言葉の羅列がリズムにのって飛び込んでくる。訳もほぼ完璧である。
60ページくらいを読んだところでぼくは満足して本を閉じた。そしてまた、漱石の小説を読み始める。これがぼくの読書スタイル。