技術の進化と衰退

ぼくはJavaを1.2が出たくらいから見てますが、そのときの仕様や慣習とはずいぶんと違ってきているなあ、と感じています。そのときの流行(1.4の正規表現とか7のプロパティとか)を取り入れたり静的言語が持つべき要素(Genericsとか)を増強したりと色んな人や組織の想いが込められて来ました。
たくさんの人間の想いが込められたJavaはどこへ向かうのでしょうか?言語仕様を太らせてどこへ行くのだろう?きっとその内誰かがどこかで次世代の言語を作るのでしょう。Javaのパワーを継承しつつ、もっとシンプルでもっとスマートに。(それはもう、生まれているのかもしれないけれど)
それでも今後、十数年はプログラミング言語としてのJavaは生き残るだろうと予想してます。プラットフォームとしてのJavaはもっと長いかもしれません。でもいずれは…。
スコットフィッツジェラルドのグレートギャッツビーの最後にこんなくだりがあります。

 ギャツビーは緑の灯火を信じていた。年を追うごとに我々の前からどんどん遠のいていく、陶酔に満ちた未来を。それはあのとき我々の手からすり抜けていった。でもまだ大丈夫。明日はもっと速く走ろう。両腕をもっと先まで差し出そう。……そうすればある晴れた朝に――
 だからこそ我々は、前へ前へと進み続けるのだ。流れに立ち向かうボートのように、絶え間なく過去へと押し戻されながらも。(村上春樹訳)

コンピュータの世界でも、この法則は当てはまってますよね。過去へ流されながらも、必死に前に進もうとするソフトウェアの数々。Windowsなんかはその典型かもしれません。もちろんJavaも例外なく。
そう考えると、ぼくたちは今、Javaと共に生きてるんだと、そんなことを考えることがあったりします。プログラマにとっては馴染んだプログラミング言語そのものが青春なのかもしれません。